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【訪問診療】(その1)

 本ブログにて「訪問診療」の様子を少しずつお伝えいたします。「在宅医療」の現場からの配信ですが、みなさまにご拝読いただければ幸いです。
 
【訪問診療】(その1)  
  写真は、当院における訪問診療の最初の患者さまです。大腿骨頸部骨折・心筋梗塞・脳梗塞(後遺症による左半身麻痺)等に起因し外来受診が難しいため、在宅にて診療を行いました。上下の義歯を新しく作るため、継続的にお伺いさせていただきましたが、ある日私と正看護師が訪問した際、突然しゃくりあげるようにして泣きだされました。私らは何が起きたのか分からず、患者さまの奥さまが瞬時「うれしいのよね~」と何度かお声かけされている姿が今でも鮮明に蘇ります。その後、患者さまのご家族(奥さま・ご長男の奥さま・お孫さん)も当院の外来を受診していただいており、仕事冥利に尽きます。私は、介護保険が導入される少し前から末端ながら積極的に在宅医療に取組んでおりますが、今までの訪問診療の中でとても印象強く残っているシーンでしたので、最初に記載させていただきました。 (2011年8月)
 
(※写真撮影掲載等に関しまして、初めに当事者やご家族さまのご了承を得ております。また、動画を使わないブログの写真では、さらに躍動感を持たせることが必要となりますので、ぼかしは極力さけました。ご理解のほどお願い申しあげます)

歯を失うと認知症になりやすく、リスク1.9倍です!

  歯を失うと認知症を発症するリスク(危険度)が高まることが、厚生労働省・研究班の調査結果で分かりました。
 
 認知症の人は歯の状態もよくないことが多く、特に歯がほとんどない人は認知症の発症リスクが1.9倍になることが明らかになりました。
 調査は、2003年に愛知県の65歳以上の健常者を対象に郵送で行い、4年間で認知症の認定を受けたか否かを追跡調査したもので、有効回答数は4425人でした。
 調査期間中に、認知症に伴い要介護認定を受けた人は全体の5%に当たる220人で、認知症の発症リスクは次のとおりでした。 
 ①20歯以上の人に対して、歯がほとんどなく入れ歯(義  歯)未使用の人は1.9倍
 ②何でもかめる人に対して、あまりかめない人は1.5倍
 ③かかりつけ歯科医院のある人に対して、ない人は1.4倍  ―であることが分かりました。

  研究班では「歯を失う原因となる歯周病などの炎症が直接脳に影響を及ぼすことや、かめなくなることによるそしゃく機能の低下が認知機能の低下を招いている可能性が高い」と分析しています。
「健口」という造語がありますが、「口は健康の入り口・歯は消化器系の入り口」であり、食べることは命を支え守るためのもっとも大切な機能でもあります。
 みなさまのお口の中の健康状態は大丈夫でしょうか。予防的にも、早めのかかりつけ歯科外来受診をお奨めいたします。

歯を治療せずに放置、約4割います!

  歯の痛みなど何らかの自覚症状があるにもかかわらず、約4割の人は治療せずにそのまま放置していることが、全国保険医団体連合会の調査結果で分かりました。

  調査結果によると、3710人(36.6%)が、自覚症状があっても口の中を治療せずにそのまま放置していると回答。年齢別に見ると、20歳代が44.7%と最多で、10歳代が26.8%で最少です。
また、治療せずに放置していると回答した3710人に、その理由を聞いたところ(複数回答)、1930人(52.0%)が「時間がない」と回答。以下は「費用が心配」1279人(34.5%)、
「治療が苦手」1190人(32.1%)と続きました。

  この結果について保団連では、「むし歯などは自然に治ることはなく放置することにより医療費の増加にもつながるので、早期の発見・治療が大切」と指摘。
また、「時間がない」が放置の理由として最も多かったことを踏まえ、「残業を減らす、就労中の受診を保障するなどの労働環境の改善が必要」との見解を示しております。

  口腔領域の病気、特に歯周病は細菌の感染症です。生活習慣病とも言われ、タバコ・ストレス・悪習癖など歯周病を悪化させる要因は様々ですが、その直接の原因となるのは細菌です。 
近年、歯周病と全身疾患の密接な関係が明らかにされてきました。歯周病の原因菌は、そのほとんどがお口から体内に侵入する経路により様々な病気を引き起こします。
つまりお口の中をきれいにし、歯周病の治療・予防を行うことは、全身疾患の予防にもつながります。
また入れ歯(義歯)につく汚れの正体も細菌です。入れ歯にも歯石がつきますのでそれらを取り除き、きれいに保つことは全身の健康向上のためにも必要です。
 
  当院では開設以来、外来診療・在宅診療問わず「予防医学的な歯科の診察」を積極的に取り入れております。特に在宅診療(≒往診)を受けられている患者さまの口腔ケアは、とても大切です。
これらを徹底することで、患者さまの全身状態は格段に良くなる傾向がありますので、お困りの方はお気軽にご相談ください。

口臭とその予防法について

「口臭の原因とその予防方法」について簡単に記させていただきます。

  ①舌苔  
  ベロの上に付着する帯状で黄白色の苔のことをいいます。定期的な舌苔の除去を行いましょう。
 ②むし歯や歯周病
  むし歯や歯周病、バイオフィルムや歯についた歯石などは、口臭のもととなるお口の中の細菌を
    増やす可能性があります。専門家による治療が必要となりますので、早い時期の歯科外来受診
   
をお奨めします。
 ③だ液の減少
  起床時や空腹時は、だ液が少なく渇いているため口臭が生じやすい状態です。
  お口の中をつねにウェット状態に保つために、定期的な水分補給やシュガーレスガムなどを噛む
    
ことによりだ液の分泌量を増やしてください。
 ④食べ物関連
  臭いの強い食べ物やタバコなどによる口臭は、時間の経過とともに弱くなりますが、早めのブラッ
  シング
をお奨め します。
 ⑤内臓疾患関連
  肝機能や腎機能などを患っている時にも口臭は生じますので、歯科より先に内科外来の受診をし
  てください。
 

歯周病とがんとのリスク関係について

   「歯周病によりがんのリスクが高まる可能性がある」との研究発表がありました。

  歯周病歴のある男性医療専門家を対象にした長期研究では、がんを患う可能性が全体的に約15%高いことが分かりました。論文では「喫煙その他のリスク要因を考慮した上で、歯周病は肺や腎臓、すい臓、血液のがんのリスク増大との大きな関連性があったとされています。
日々のブラッシングと定期的な歯科健診を行っていれば、いつもと違うお口の状態になった時でも変化に気がつきやすいということもあります。
大事に至らないうちに早めにケアできるような環境作りをしておけば、健やかな食生活がおくれますので皆さまがんばってください。  
 

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