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訪問診療【その19・抜歯編】(88歳) 

【訪問診療】(その19) 
今回ご紹介させていただきます患者さまは, 88歳(大正15年生れ)の女性です。
ご高齢で足腰の衰えが強く外来受診が難しいため, ケアマネージャーのご紹介で訪問診療のご依頼をいただきました。
歯が少なくなり口の中の粘膜も荒れ,新しい入れ歯を作りたいとのことなので,上下部分義歯をお作りしました。
ご家族様のお仕事と介護の関係で義歯調整を急ぎ終えしっかりと食事が摂れるようにしてから,健診に移行しました。
半年間経過したのでご連絡さしあげる直前, ご家族さまから診療のご依頼がありました。再診の主訴は,左下奥歯が揺れて誤って飲み込みそうで危ないとのことです。前回同様, ご自宅とディサービス併用にて継続的な訪問診療を行うことになりました。
緊急性が必要なのでディサービスまでお伺いし, 空き部屋を小手術室的にお借りし処置ができたので助かりました。
疾病部位は左下小臼歯(5番), 歯周疾患に伴い骨が溶けてグラグラ揺れています。
先ず同行した当院高等看護師による血圧測定を行い, 特に問題なし。続いて歯科医師による表面麻酔と浸潤麻酔を行います写真1。麻酔の効き具合を確認してから, 歯を骨から脱臼させます写真2。その後歯根の先端が折れないように抜歯しました写真3
抗生物質消炎鎮痛剤を投与, 粘膜が落ち着いたので抜歯で空隙が生じた部位に人工歯を補充する形で義歯を作り直し, 咀嚼機能の回復を図りました。現在は違和感もなく, 安心安全に食生活を送られています。(2014年4月)

患者さまからのお声です 

【お手紙いただきました】 
本日は, 60歳代女性の外来患者さまからのお手紙をご紹介させていただきます。
患者さまは,T医科大学附属病院内科外来を受診されていましたが口内も不定愁訴(ふていしゅうそ)的に気になるとのことで, 同病院近隣の口腔外科クリニックを紹介されました。患者様のご実家が当院の近くを走る東急世田谷線の沿線に偶然あったため, 口コミとホームページをご覧いただき,紹介状なしで平成25年2月, 飛び込みで当院を初めて受診されました。
当時の口内状態は,上の写真のとおりです。上下左右の頬粘膜部(※写真は左下奥歯相当部)に白い線条レース模様的にみられ,周辺組織は赤く腫れていました。
扁平苔癬(へんぺいたいせん)の疑いがあり、診療情報提供書をお持ち願って日本歯科大学附属病院歯科口腔外科」で精密検査を受け同疾患名で診断が下されたので,当院で引続き受診いただきました。
内科疾患に起因し今後の継続的な通院が難しいとのことで, お体の負担を考え患者様のご自宅近くで開業され,私が最も信頼を寄せている歯科医師を紹介した事に関して直筆のお手紙が下の写真です。
難治疾患であったので, 患者のH様からは多くのことを学ばせていただきました。
H様の早期の健康回復, 祈念します。(2014年4月)

講習会@文京シビックホール&日本青年館 

【新点数説明会@東京・文京シビックホール】 
3月25日, 東京歯科保険医協会主催の新点数説明会に参加しました。
2年に一度診療報酬が改定されますが,今回団塊の世代が後期高齢者となる2025年に向けた医療介護の改革として位置づけられ,地域包括ケアシステムの構築を中心に行われました。資料1
当院では,特に在宅医療にも力を注いでいますので歯科口腔リハビリテーション等の評価の見直しにより, 診療の質の向上も図れると思われます。
改定後もさらに皆さまの健康増進のため,がんばってまいります。
【診療報酬改定講習会@東京・日本青年館】 
3月26日, 関東信越厚生局主催の講習会に参加しました。
資料2のレジメの一部のとおり歯科保健医療を取り巻く現状など, 新規項目も多々ありますが分かりやすく説明いただけました。連日の講習会参加となりましたが, 聴講しながらも効率的に整理ができ,平成26年4月1日からの診療に反映させたいと思います。
 
追記 
左の【写真①の会場(文京シビックホール)では歯科大学で苦楽をともにした同期のドクターとばったり会い, 昔の話に盛り上がりました。
写真②の会場(日本青年館)では, 私の席の2列前で先とは違うこれまた同期のドクターと偶然会いました。両会場で会った歯科医師とは, 在学中の昭和60年春ごろ長野県志賀高原まで泊りで一緒にスキーに行ったメンバー1番下の写真でもあり, 現在は各々開業医としてがんばっています。
大学時代のクラスメートは入学間もない頃から接しているため, 歯科医師として会っても気持ちが晴れて実にいいものですね。清涼的で刺激にもなりました。
今後も微力ながら地域医療に貢献していきたいと思いますので,皆さまどうぞよろしくお願いします。(2014年3月) 

口腔介護講演会@世田谷・梅丘パークホール 

【講演会@梅丘パークホール】 
 3月23日、口腔介護講演会に出席させていただきました。世田谷区歯科医師会主催、介護口腔ケアと歯科医療に絞った「口から安全に食べる~歯科からの栄養支援~」というテーマで年1回一般区民向けのものであります。
 講師は「日本歯科大学大学院生命歯学研究科臨床口腔機能学教授・口腔リハビリテーション多摩クリニック」院長:菊谷 武先生の講演左上であり、私は3回めの聴講となりました。
 本ブログ直前にご紹介したものは、菊谷教授医局員による歯科医師向けの講習会を日本歯科大学附属病院で拝聴したものを記しましたが、この2つの講演会等を通して、歯科医師らの医療従事者と介護支援者(または患者さま)両サイドからの見解(温度濃淡差)などがよく分かりました。
 特に、嚥下(えんげ)誤嚥(ごえん)・窒息・むせ・機能訓練、そして当院でも力を注がせていただいております訪問歯科診療の形態などは、とても参考になりました。
 左下写真のように皆さまリラックスしながら受講していました。私も本日習得した知識を少しでも今後の在宅診療の現場で活かしていきたいと思います。

医療連携講習会@日本歯科大学附属病院 

【医療連携講習会@日本歯科大学附属病院】 
 先日、千代田区飯田橋にあります日本歯科大学附属病院での2013年度・病院医療連携講習会に参加させていただきました。
 タイトルは「健康長寿へむけた口腔機能管理~摂食・嚥下機能評価の基礎知識について~」、口腔リハビリテーションセンター長の須田牧夫先生による講習会で、出席者約80名の中施されました。
 【資料1】左上は内容の一部ですが、健康寿命・口腔リハビリテーション・摂食嚥下~在宅歯科診療・訪問歯科診療に必要な情報関連写真2等々、日常の臨床に十分活かせることができそうな分かりやすい内容の講義を拝聴しました。
 特に当院では外来診療に対応させ、高等看護師(得意分野は脳神経外科集中治療室小児科)を同行させての在宅診療にほぼ毎日取り組んでいますので、最先端であります大学病院での新しい情報に基づく診療スタイルはとても参考になりました。深く感謝申しあげます。
 また終演後には顔見知りの歯科医師の諸先生方とも歓談ができ、有意義な時間の中種々ご助言をいただき、誠にありがとうございました。

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